カテゴリ:読書( 243 )

【 読み終えた本:群衆ドリル 】2月19日

 『群衆ドリル《Yの悲劇 '93》』古野まほろ:著 (光文社文庫)

 2013年8月初版発行。初めて読む作家。「読者への挑戦状」付き。
 文章は非常に癖がある。「どうですか、洒落た文体でしょ」が鼻につく文章だった。新人クリエータは必要以上に頑張る事が多く、無駄に過剰な装飾をしたがるが、この作者の文章もそれに近い。しかし、人物の描き分けがしっかりしているので、癖のある文章の割には解りやすかった。
 ミステリィとしては、本格推理のガジェットてんこ盛りで、たいへん面白かった。
 意外性もあり、あと1冊くらいはこの作者の作品を読んでみたいと思った。


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       ▲鶴見緑地 花博記念公園 (大阪)にて。
       使用カメラ:Canon EOS 30D
       使用レンズ:EF28〜105ミリ F3.5-5.6 IS USM
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by chel-c2009 | 2015-02-19 05:50 | 読書

【 読み終えた本:渦巻く回廊の鎮魂曲 】2月16日

 『渦巻く回廊の鎮魂曲[レクイエム]』風森章羽:著 (講談社ノベルス)

 2014年5月初版発行。第49回メフィスト賞受賞作。霊媒探偵アーネスト・シリーズの第1作。
 僕の曾祖母が霊媒師を職業にしていたので、「霊媒探偵」という表紙(帯)の文字が気になって、この本を手に取った。中身を軽くチェックしたら、館物で館の見取り図が付いていたので、衝動買いした。
 その見取り図がアンフェアだった。「登場人物の誰かが書いた図面」ならば、隠し扉や隠し部屋を書かなくても問題ないが、目次のすぐあとに単独で見取り図を置くなら、隠し扉や隠し部屋も記入しないとミステリィとしてはアンフェアで失格だと思う。
 肝心の推理小説としての出来は、良くまとまっていたが、物語自体に緊張感が無く、盛り上がりに欠け、登場人物にも魅力を感じず、展開も作者都合が過ぎていたと思う。
 今後、この作者の作品は買わないだろう。


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▲鶴見緑地 花博記念公園 (大阪)にて。
使用カメラ:Canon EOS 30D
使用レンズ:EF28〜105ミリ F3.5-5.6 IS USM
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by chel-c2009 | 2015-02-16 10:57 | 読書

【 読み終えた本:浜村渚の計算ノート3と½さつめ 】1月22日

 『浜村渚の計算ノート3と½さつめ』青柳碧人:著 (講談社文庫)

 2012年7月初版発行。副題は《ふえるま島の最終定理》。ジュブナイル (中学・高校生向け)なので、世界観などの設定が子供向けだったが、「読者への挑戦状」が付いているので読んでみた。
 まず、「義務教育に数学の授業が無くなった」という世界観に馴染むのに時間が掛かった。又、キャラ立ちも弱く、物語に緊張感も無かったが、「子供向けなら、この程度だろう」と思いつつ読み進めた。
 ミステリィとしても、読者への挑戦状が有る割には、伏線がちゃんと張られているけれど、作者との知恵比べが出来るほどの書き方ではなく、ラスト近くまでは盛り上がりに欠ける出来だった。しかし、ラスト付近にひねりがあり、切ないエンディングのおかげで、ジュブナイルから大人にも耐えうる内容へと変わった。
 余韻の有るラストのおかげで読後感がとても良く、「終わりよければすべて良し」で、総合的な感想としては、「面白かった」と言える。


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▲鶴見緑地 花博記念公園 (大阪)にて。
使用カメラ:Canon EOS 30D
使用レンズ:EF28〜105ミリ F3.5-5.6 IS USM

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by chel-c2009 | 2015-01-22 13:04 | 読書

【 読み終えた本:コミケ殺人事件 】1月20日

 『コミケ殺人事件』小森健太郎:著 (出版芸術社:刊)

 1994年12月初版発行。発売当初、マイナー出版社ゆえの値段の割高感が強くてパスしていた作品。4年後にハルキ文庫で文庫化されたが、その時は気が付かなかった。
 構成は、かなり僕の好みで、メタの手法も楽しめたし、トリックと伏線の張り方も良かった。しかし、小説としては、ご都合主義で稚拙で、ラノベなら許される程度の出来。
 それなりに面白かったが、発売当初の単行本で買わなくて良かったと思った。目次に誤植があった事も興醒めだった。
 この時に買った1冊。


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▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2015-01-20 20:50 | 読書

【 読み終えた本:魔神館事件 】1月17日

 『魔神館事件』椙本孝思:著 (角川文庫)

 2012年9月初版発行。副題は《夏と少女とサツリク風景》。角川文庫からの出版だが、内容はラノベに近い。視点の固定ができていなかったり、文意が汲み取れないところがあったり、とにかく小説としてのレベルが低い。殺人事件の始まりが遅いなど、構成にも難があった。鉄腕アトムのようなロボット(アンドロイド)が出てくるが、それも活かせていない。
 閉ざされた山荘(館)・密室殺人・見立て・不可能犯罪・ダイイングメッセージなどなど、本格ミステリィのガジェットがてんこ盛りだったが、 伏線がまったく張られていないので、この作品は推理小説とは言いにくい。それでも、あえてジャンル分けするならば、バカミス。仕掛け自体は、ものすごく面白かった。
 全体的には面白く読めたし、ちゃんと伏線が張られていたら、傑作になったと思う。読後すぐ、綾辻行人氏か、有栖川有栖氏にリライトして欲しいと思った。
 気になったのは、探偵が超天才という設定だが、まったく天才に思えなかった事。この描写だと単なる変人にしか見えない。きっと作者は、森博嗣氏や野崎まど氏と違って、天才という状態を知らないのだろう。


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▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2015-01-17 14:02 | 読書

【 読み終えた本:ムカシ×ムカシ 】12月28日

 『ムカシ×ムカシ』森博嗣:著 (講談社ノベルス)

 2014年6月初版発行。Xシリーズの第4作目。相変わらずのあっさりしたユーモア小説だった。物語が全体的に平坦なので、人によっては物足りないと感じるかもしれない。
 推理小説としては、ホワイダニットがメインで、この動機で納得できるかが、この作品の評価の分かれ目のような気がする。書き方があっさりしているので説得力に欠けるのだが、僕は納得した。
 ラストはシリーズの読者ならば、少し驚く仕掛けがあるのだが、この作品だけを単独で読むと、「なんのこっちゃ」だろう。


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▲大阪府内にて。
使用カメラ:Canon PowerShot G16
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by chel-c2009 | 2014-12-28 09:50 | 読書

【 読み終えた本:黄泉津比良坂、暗夜行路 】12月24日

 『黄泉津比良坂[よもつひらさか]、暗夜行路[あんやのみちゆき]』藤木稟:著 (徳間文庫)

 2004年9月初版発行。『黄泉津比良坂、血祭りの館』の続編(解決編)にあたる。
 一場面一視点が守られていなくて、視点の固定がまるっきり出来ていない。同一場面で数行ごとに無駄に視点が替わる。
 視点の固定という基本的な事も出来ていないほど小説としての技術は低いが、物語自体は幻惑的で面白かった。伏線を読み取ったり、謎解きのサプライズを味わうという部類のミステリィではないが、なかなか良く出来ていた。


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▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2014-12-24 13:38 | 読書

【 読み終えた本:十三回忌 】12月22日

 『十三回忌』小島正樹:著 (原書房)

 2008年10月初版発行。トリックも伏線もちゃんとしていて、良くできた本格推理小説で、なかなか面白かった。ただし、探偵に魅力が乏しく、探偵を登場させる必然性が薄いと感じた。無理に探偵を登場させずに、ガチガチの警察物でもよかったと思う。でも、それだと僕の趣味とは外れるので、読まなかった気もするが……。
 幕間を使った仕掛けはアンフェア気味で、その部分は残念だった。幕間の仕掛けがなくても、充分に推理小説として面白かったのに……。


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     ▲大阪府内にて。
     使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2014-12-22 10:13 | 読書

【 読み終えた本:貴族探偵 】12月20日

 『貴族探偵』麻耶雄嵩:著 (集英社:刊)

 2010年5月初版発行。同じ主人公の5編を収めた短編集。1月22日のエントリーに書いた本のうちの1冊。やっと読み終えた。
 ロジカルな本格推理小説で、推理小説としては、とても楽しめた。
 しかし、物語としては面白味に欠けていたと思う。そういう意味では、単行本で買うほどではなく、文庫本化を待てば良かったと思った。設定は筒井康隆氏の『富豪刑事』のバリエーションだが、設定の活かし方は筒井氏にほうが上。もう少し”貴族探偵”という設定を物語に活かして欲しかったし、もっとキャラで遊んで欲しかった。
 又、文章の上手さでは綾辻行人氏よりも上だと思うが、「宥める」という単語はわざわざ漢字で書く必要性がない。「なだめる」で、まったく問題は無いはず。ワープロの文字変換の弊害だと思う。さらに、「訝しい[いぶかしい]」という漢字を「おかしい」と読ますのも変に感じた。編集者や校正者は変に感じなかったのだろうか。
 尚、だいぶ前に文庫化されたが、その巻末の解説文で各タイトルのネタ元が知れたのが良かった。単行本を持っていても、文庫化された時に解説文だけチェックする習慣が役に立った。


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   ▲大阪府内にて。
   使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2014-12-20 07:47 | 読書

【 読み終えた本:デッドマン 】12月12日

 『デッドマン』河合莞爾:著 (角川文庫)

 2014年8月初版発行。第32回横溝正史ミステリ大賞受賞作品。
 島田荘司氏の『占星術殺人事件』へのオマージュという触れ込みだったので、単行本の発売時に買おうかと思ったが、僕の嫌いな警察物だったので、文庫化を待って購入。
 魅力的な謎と、伏線が綺麗に張られた本格推理小説だったし、物語自体も起伏に富んでいて面白く、単行本で買っても後悔しないくらい楽しめた。
 しかし、勧善懲悪が好きな僕にとって、読後感が悪かったのが致命的で、この作者の作品はもう読まないと思う。


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▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
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by chel-c2009 | 2014-12-12 12:24 | 読書


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自己紹介

2009年12月24日開設

関西在住
性別:男性

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  パワーショットG9
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☆読書(推理小説)

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【好きなもの】
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