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【 読み終えた本:星籠の海〔上・下〕 】3月13日

 『星籠[せいろ]の海』〔上・下〕島田荘司:著 (講談社)

 2013年10月初版発行。ジャンルは、サスペンス・ミステリィで、倒叙もどき。副題は《THE CLOCKWORK CURRENT》で、和訳すると《時計仕掛けの流れ》。
 最近の島田荘司氏の作風にはイマイチついていけなかったし、上下合わせて4000円近く払ってまで買う勇気もなかったし、さりとて御手洗シリーズという事で文庫化まで辛抱ができなかったので、図書館で借りたのだが、それで正解だった。
 作者に筆力があるから最後まで読み通せたが、魅力的な謎も無ければ、サプライズも無く、ミステリィとしては凡作だった。面白かったらノベルス化された時に購入して、再読しても良いと思っていたのだが……。
 とにかく無駄なエピソードと無駄な描写が多過ぎ。ただし、無駄なエピソードの部分がまあまあ面白いのでタチが悪い。とは言え、物語の本筋とは関係ないエピソードが多いので、その部分と無駄な描写を削ったら、1冊に収まっただろうと思う。
 又、御手洗のしゃべり方が初期の頃と比べて変わっている事も気になった。作中に出てくる女子大生と同じしゃべり方になっている。そのため、女子大生を交えての会話文が続くと、誰が話しているのか判りにくい事が多かった。
 そして、ワトソン役の石岡がバカ過ぎ。ワトソン役は読者よりも少しだけおバカさんにするのが、この手の探偵物のセオリーだが、それにしてもバカ過ぎて、知能に問題があるように思えてしまう。
 タイトルの「星籠の海」は可読性が悪く、素直に「時計仕掛けの海」にすれば良いと思った。
 本文の装丁も、表紙はともかく、目次のデザインが無駄に凝っていたり、ノンブルをノドに配置するというレイアウトなど、うっとうしいだけだった。
 僕の中では、本作品は御手洗シリーズでのワーストワンで、これまでに読んだミステリィとしても下位ランク。


【 読み終えた本:星籠の海〔上・下〕 】3月13日_a0154706_8453477.jpg
▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
by chel-c2009 | 2014-03-13 08:51 | 読書


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