【 読み終えた本:ミステリ☆オールスターズ 】10月7日
『ミステリ☆オールスターズ』本格ミステリ作家クラブ編 (角川書店:刊)
2010年9月初版発行。ソフトカバー。23人の作家の短編と5人の作家のリレーミステリィから構成されているアンソロジーです。
印象に残った作家の作品だけ、感想を書きます。
『水密密室』汀こるもの:著
ユーモアミステリィです。タナトスシリーズの短編です。短編でも、汀こるもの節はいつも通りでした。密室で殺人事件が起こり、水槽が事件のキーポイントになるのは、汀こるもの作品ならではです。タナトスシリーズのファンならば楽しめる作品ですが、そうでなければ評価は低いかもしれません。
『二毛作』鳥飼否宇:著
ユーモアミステリィです。アリバイ崩しと見せかけて、じつは……という趣向がユニークで、面白かったです。
『羅漢崩れ』飛鳥部勝則:著
ホラーミステリィです。「消えたバラバラ死体の謎」と「人物を誰も見ていないパターン」の組み合わせです。謎解きは強引ですが、伏線もきちんと貼ってあり、ラストのヒネリが秀逸でした。今回収められていた作品の中で、この作品が一番、面白かったです。
『密室の鬼』辻真先:著
ユーモアミステリィです。シナリオ形式で書かれています。謎は「密室からの消失」です。主人公がじつは……の趣向がとても面白かったです。アニメ作品のシナリオを数多く書いてきた作者の面目躍如でした。
『ある終末夫婦のレシート』柄刀一[つかとう はじめ]:著
夫と妻、それぞれの買い物のレシートだけで、読者に殺意と事件を想像させる実験的な作品ですが、「それがどうしたの」というのが僕の感想です。印象には残りましたが、面白くなかったです。
『完全無欠の密室への助走』早見江堂[はやみ えどう]:著
同じ作者の『本格ミステリ館焼失』という作品を書店で見かけて以来、気になる作家だったのですが、ネットでの評価がものすごく悪かったので、手が出せませんでした。今回の短編で試しが出来て良かったです。サスペンスミステリィです。”僕”の一人称なのに地の文で説明セリフが多く、物語自体も薄っぺらくて面白くありませんでした。どうやらネットでの酷評は正しそうです。尚、矢口敦子という別名でも小説を書いているそうですが、そちらの作品も読む気が無くなりました。
『【静かなる男】ロスコのある部屋』早見裕司:著
ユーモアミステリィです。この作者の名前は、このアンソロジーで知りました。美術館が舞台で、陳列ケースのガラスが割られて中の宝石が盗まれずに、逆に宝石がひとつ増えていたという謎がメインです。唖の男性が探偵役で、その手話通訳の女性がワトソン役というのがユニークです。良くできたミステリィで読後感も良かったので、他の作品も読んでみたくなりました。
▲大阪府内にて。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
2010年9月初版発行。ソフトカバー。23人の作家の短編と5人の作家のリレーミステリィから構成されているアンソロジーです。
印象に残った作家の作品だけ、感想を書きます。
『水密密室』汀こるもの:著
ユーモアミステリィです。タナトスシリーズの短編です。短編でも、汀こるもの節はいつも通りでした。密室で殺人事件が起こり、水槽が事件のキーポイントになるのは、汀こるもの作品ならではです。タナトスシリーズのファンならば楽しめる作品ですが、そうでなければ評価は低いかもしれません。
『二毛作』鳥飼否宇:著
ユーモアミステリィです。アリバイ崩しと見せかけて、じつは……という趣向がユニークで、面白かったです。
『羅漢崩れ』飛鳥部勝則:著
ホラーミステリィです。「消えたバラバラ死体の謎」と「人物を誰も見ていないパターン」の組み合わせです。謎解きは強引ですが、伏線もきちんと貼ってあり、ラストのヒネリが秀逸でした。今回収められていた作品の中で、この作品が一番、面白かったです。
『密室の鬼』辻真先:著
ユーモアミステリィです。シナリオ形式で書かれています。謎は「密室からの消失」です。主人公がじつは……の趣向がとても面白かったです。アニメ作品のシナリオを数多く書いてきた作者の面目躍如でした。
『ある終末夫婦のレシート』柄刀一[つかとう はじめ]:著
夫と妻、それぞれの買い物のレシートだけで、読者に殺意と事件を想像させる実験的な作品ですが、「それがどうしたの」というのが僕の感想です。印象には残りましたが、面白くなかったです。
『完全無欠の密室への助走』早見江堂[はやみ えどう]:著
同じ作者の『本格ミステリ館焼失』という作品を書店で見かけて以来、気になる作家だったのですが、ネットでの評価がものすごく悪かったので、手が出せませんでした。今回の短編で試しが出来て良かったです。サスペンスミステリィです。”僕”の一人称なのに地の文で説明セリフが多く、物語自体も薄っぺらくて面白くありませんでした。どうやらネットでの酷評は正しそうです。尚、矢口敦子という別名でも小説を書いているそうですが、そちらの作品も読む気が無くなりました。
『【静かなる男】ロスコのある部屋』早見裕司:著
ユーモアミステリィです。この作者の名前は、このアンソロジーで知りました。美術館が舞台で、陳列ケースのガラスが割られて中の宝石が盗まれずに、逆に宝石がひとつ増えていたという謎がメインです。唖の男性が探偵役で、その手話通訳の女性がワトソン役というのがユニークです。良くできたミステリィで読後感も良かったので、他の作品も読んでみたくなりました。
使用カメラ:キヤノン IXY 220 IS
by chel-c2009
| 2013-10-07 12:07
| 読書
風景スナップと日常と趣味
by chel-c2009
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自己紹介
2009年12月24日開設
関西在住
性別:男性
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【趣 味】
☆写真撮影
ポはポートレートのポ
↑ポートレートのブログ
mixi
↑風景スナップの
アルバムがあります。
◆撮影機材
キヤノン
パワーショットG9
キヤノン
パワーショットG16
キヤノン
IXY DIGITAL 220 IS
キヤノン
EOS30D
☆読書(推理小説)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【好きなもの】
漫才、落語などの演芸
動物(特に猫)
関西在住
性別:男性
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アルバムがあります。
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